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日常生活で使うものにこそお金をかけて生活を彩ってみてはいかがでしょうか。
今回は珈琲・紅茶好きにおすすめしたいカップアンドソーサーです。
コロナ禍により自宅で過ごす時間が増え、自宅でコーヒーを淹れるようになった方も多いのではないでしょうか。いつもとは違うコーヒーカップでコーヒーを淹れてみてはいかがでしょうか。
この記事はこんな人に向けて書いています。
- ハンドドリップやおうちカフェをはじめて、自宅用のカップを探している
- 珈琲・紅茶好きの両親や友人、上司などに向けてカップのプレゼントを検討している
- 材質を(陶器や金属ではなく)磁気で検討している
- カップの選び方が分からず困っている
【カップを探す前に】なぜカップなのか。
現代はモノがあふれる時代です。
コンビニのコーヒーもコーヒーカップも100円で買うことができます。
安く済ませることができるものだと、あえて高い金額を払うことをしなくなってしまいますよね。
そんな時代だからこそ、日常的に使用するものをグレードアップさせて生活に彩りを持たせてみてはいかがでしょうか。
コロナ禍によって自宅での時間が増え、自宅でコーヒーやスイーツを楽しむ「おうちカフェ」が流行りだしました。外出ができない分、自宅での時間を最大限楽しむために良いカップを使うことが1つの手段になるはずです。
お気に入りの一客を見つけてぜひとも限りある人生の、その1日を彩ってください。
【はじめに】決まりやルールにとらわれない
カップにはいくつかの材質や形状のものが存在していおり、用途や味の好みに応じて選ぶように言われがちですが、カップを使用する際の明確な決まりやルールなどは存在しません。
例えば以下のような例が挙げられます。
- 苦みを好む場合、厚手で縁が真っ直ぐのカップが好ましい
- 酸味や香りを好む場合、薄手で広がりのあるカップが好ましい
上記の内容を否定するわけではありませんが、私が訪れる喫茶店や珈琲専門店のほとんどは広がりの少ない薄手の磁器を取り扱っています。だからといって、苦味や酸味を感じることができないわけはありません。そのため、特に初心者はカップの厚みや形状についてはそこまで重要と考えません。
コーヒーをティーカップに淹れてもかまいませんし、プードルを入れてもかまいません。
それよりも、気に入って長く使えるものを選んでください。
破損を恐れ棚の奥にしまうようなカップを買うことはおすすめしません。日常的に使用してこそ、ブランドカップの真価が発揮されると私は信じています。
【見る楽しみ】カップのデザインで選ぶ
カップを選ぶうえで重要な要素はなんといってもデザインです。
いくら目的や用途が合っていたとしても、気に入らないデザインであるとあまり使わなくなったり、気分が上がりません。
カップの楽しみの一つとして「見る楽しみ」があります。特に磁器は陶器と比べ柄や色を楽しむことができます。壁にイヤープレートを飾っていたり、カップボードにカップが並べている喫茶店は非常に多いです。洋食器はインテリアとしても映えます。
好みのデザインのカップを探して、「見る楽しみ」を存分に感じてください。
デザインパターンはパターン(柄)とシェイプ(形状)の大きく二種類あります。それぞれのお気に入りを見つけて、手に取ってみてください。
【パターンデザイン】カップの柄で選ぶ
デザインの1つとしてパターン(柄)があります。
磁器は陶器と異なり色彩が豊かであり、カップに描かれている柄も様々です。
柄の構成は「ボーダー柄」と「総柄」の大きく2パターンに分類することができます。
また、モチーフとしては「花柄」「フルーツ柄」「動物柄」「幾何学柄」などがあります。4つに分類して紹介していきます。
ボーダー柄
ボーダー柄とは、器の縁に帯状に柄が入っているものです。
シンプルでカジュアルなものが多いです。
イギリスの洋食器ブランドである「ウェッジウッド」や「ロイヤルドルトン」の製品に多くみられる柄です。
総柄
総柄とはカップ全体に柄が広がっているものです。
華やか柄が多く、日本で人気のデザインにも用いられています。
花柄
カップの柄で群を抜いて多いのが花柄です。多色を表現するのに適しており、日本のみならず、世界でも様々なベストセラーを輩出しております。
花柄は写実的なデザインが多くみられますが、種類は多種多様で写実的のようで抽象化されているデザインのものや、様式化されたボーダー柄のデザインのものまで様々です。
これだけ柄の種類多いと迷ってしまうかとは思いますが、考え方を変えると、後段で述べるシェイプや金額、ブランドなどもあわせて幅広い選択肢があります。
花柄のカップは1つあるだけで彩りが全く違ってきます。お気に入りの柄を見つけて手に取ってみてください。
幾何学柄(連続模様)
花柄に次いで多いとされているのが幾何学模様です。定義があいまいですが、ここではボーダー柄とかけあわせ連続した柄を幾何学柄として紹介しています。
このモチーフはイギリスのメーカに多く、ウェッジウッドのカップのほとんどがこれに当てはまります。草花や生物が描かれているデザインも含みます。
360度どの方向からみても基本的に柄の見え方が同じであるため、特に聞利き手やカップの向きを気にせずに使用することができます。
フルーツ柄
写実的なデザインの物が多く、絵の構成も総柄がほとんど。
代表的なものにリチャードジノリのイタリアンフルーツなどがあります。
生物(動物)柄
動物柄としては鳥が多いがそれにしても総数はかなり少ないです。逆に言うと種類が少ない分選びやすくもあります。おおよそ鳥柄は廃盤の物が多く、現行品であればかなり種類が絞られてきます。
鳥以外であると昆虫や蝶が次いで、他には馬や牛、空想像上の生物が描かれることもあります。
【シェイプデザイン】カップの形状で選ぶ
デザインの1つとしてシェイプ(形状)があります。
シェイプはその用途に応じて大きく以下の三種類に分類されます。
- 珈琲用カップ
- 紅茶用カップ
- 珈琲・紅茶兼用カップ
以降、イギリスのブランド「ウェッジウッド」のフロレンティーンというシリーズで比較しながらカップの特徴を解説します。
珈琲用カップの特徴
コーヒー用のカップの特徴としては以下が挙げられます。
- カップの飲み口が狭い
- カップが深め
- パターン(柄)がカップの外側に描かれている(ものが多い)
低い温度で抽出するコーヒーが冷めずらいように、飲み口が狭く深めという点が特徴。
紅茶用カップの特徴
紅茶用のカップの特徴としては以下が挙げられます。
- カップの飲み口が広い
- カップが浅い
- パターン(柄)がカップの内側に描かれている(ものが多い)
紅茶は香りを楽しむ飲み物の一つです。飲み口が広いことによって紅茶の香りが広がりやすくなっています。
また、紅茶の楽しみの一つとしてその色あいを楽しむことがあります。
紅茶用のシェイプはカップの内側にパターンが描かれていることが多く、紅茶を淹れた際にその柄が透けて楽しむことができます。
逆に、純粋に紅茶の色あいを楽しむために、カップの内側に模様や色が付いていないものを好む場合もあります。
兼用カップの特徴
兼用カップの特徴としては以下が挙げられます。
- 飲口がコーヒー用と紅茶用カップの中間ほどのサイズである
- パターン(柄)がカップの外側に描かれている(ものが多い)
時代の流れとともに珈琲や紅茶が普及し始め、兼用のカップが主流になっていきます。
コーヒー用・紅茶用カップの良いとこ取りとなっており、専用カップをそろえなくても良いという点から、若い世代に好まれています。
【シェイプの選び方①】紅茶を飲むのか、珈琲を飲むのか。
カップはその用途によって形を変えてきました。シェイプ選びのはじめとして用途による選択を行いましょう。
プレゼントを贈るのであれば、カップを使う相手が何を飲むかわかっている方が選択しやすくなります。可能であれば事前に確認しておきましょう。
紅茶と珈琲のどちらも飲むのであれば、どのような目的で贈るかということを明確にしておきましょう。
もしも初めの1客であれば、兼用カップもおすすめです。
【シェイプの選び方②】紅茶に応じたセレクト
一概に紅茶用カップと言ってもその形はブランドやシリーズによって様々です。
ここからは少し細かい内容となりますが、紅茶に応じたカップの選び方を紹介します。
カップの形状に応じて口の中に紅茶が流れ込む角度や太さが変わることで、刺激される舌の部位が変わり、味が変化したように感じるとされています。
【シェイプの選び方②-1】紅茶の渋みを楽しむ
渋めの紅茶を楽しみたい場合は、背が高く口径が広くないタイプのカップがおすすめです。
このタイプで紅茶を飲む場合はカップを傾ける角度が大きくなり、紅茶が口の中にすっと素早く流れていくため、渋みを感じる前に飲み込むことになります。
また、胴回りにふくらみのあるタイプの場合は紅茶の香りをためるため、紅茶の香りをキープするのが特徴です。
口径が広いものと比べると、最初の香り立ちは弱く感じるかもしれませんが、空気にふれる面が比較的少ないため、紅茶が冷めずらく長い時間美味しくいただくことができるのも特徴です。
【シェイプの選び方②-2】紅茶の香りを楽しむ
紅茶の香りを楽しみたい場合は、背が低く口径が広いタイプのカップがおすすめです。
口径は広い事により香り立ちが豊かになります。
このタイプで紅茶を飲む場合はカップを傾ける角度が小さく、紅茶が太くゆっくりと流れるため、舌の渋みを感じる部分がより多く刺激されます。また、空気にふれる面が多いため紅茶が冷めやすい(渋みが出やすい)ため、渋みの強いタイプの紅茶はあまり適しません。
【シェイプの選び方③】珈琲に応じたセレクト
珈琲は煎り方や豆の種類によって味わいが変わります。カップの厚さによって口当たりが変わり、楽しみ方が変わっていきます。
この辺りはだいぶ“通”な楽しみ方であり、カップの厚さがシェイプのような商品のバリエーションとして存在するわけではないので、いろいろな種類のカップ自身で使用してみて感じることができたら、気分によって使い分けみてください。
【シェイプの選び方③-1】珈琲の酸味を楽しむ
飲み口が薄手のカップは澄んだ味わいをよりクリアに感じることができます。
浅煎りで酸味を楽しむ珈琲が好きな方におすすめです。
【シェイプの選び方③-2】珈琲のコクを楽しむ
飲み口が厚手のカップは保温性が高いため珈琲を温かいままゆっくりと飲むことができます。
深煎りでコクのあるタイプの珈琲をじっくり味わうのに向いているとされます。
ブランドによるシェイプの違い
一概に「珈琲用カップ」「紅茶用カップ」といってもその形はブランドによってさまざまです。
見た目でそのブランドが分かるほど特徴が色濃く表れます。シェイプの呼び方もブランドによって異なります。
また、飲み口の薄さやカップの重さ、ハンドルの持ちやすさなど実際に使ってみて初めて気づく点もあります。さまざまなブランドカップを実際に手に取って体感してみてください。
【使う楽しみ】用途(シーン)で選ぶ
好きなデザインがある程度見つかったのであれば、用途やシーンに合わせた選択をしてみてはいかがでしょう。
【食後の一杯】濃いめの珈琲好きにデミタスカップ
デミタスカップは香り高いコーヒー好きの方におすすめのカップです。
デミタスとは(デミ)半分の(タス)カップという意味で、通常のコーヒーカップの容量(約180~200ml)に対し半分ほど(60~90ml)の容量となっています。深煎りコーヒーやトルココーヒー、エスプレッソコーヒーなどの濃い目のコーヒーを飲む際に利用されます。
朝一番や食後の眠気覚ましとして利用されることが多いです。
【仕事のおとも】容量が多めのマグカップ
マグカップは一般的には容量250ml〜400mlで円筒形の大型カップを指します。比較的に安定しているものが多くソーサーはありません。また、タンブラーと違いハンドル(取っ手)が付いているのでしっかりと持ち上げられることが利点です。蓋つきの商品などもあります。
一度に多くの容量を淹れられ、厚手で保温性も比較的高いので、オフィスなどで使用されるシーンが多いです。
上記の通り一般的にコーヒーカップより容量が多いものが該当しますが、必ずしも容量が多いものであるとは限りません。
ハンガリーの洋食器ブランドであるヘレンドには、容量別の3種類のマグカップがあり、それぞれスモールマグ(容量約180ml)、ミッドマグ(容量約200ml)、ラージマグ(約250ml)となっています。
また、ブランドによっても形状が異り、
ブランドで選ぶ
前段でシェイプデザインについて語ってきましたが、それらについてはブランドに依存する部分が大きいです。そのため、ある程度好きなブランドを先に見つけてしまうというのも一つの手です。
現代の洋食器ブランドは全世界で総数100以上もあります。
ここでは紹介しきれないため、大まかに「大陸ヨーロッパ」「英国」「日本」に分類します。
かつて富と権力の象徴ともなり、王侯貴族の文化として発展した「大陸ヨーロッパ」の洋食器はデザイン性を重視します。
一方で、工業の発展と紅茶文化の波及により市民・庶民の文化にも広まった「英国」の洋食器は実用性を重視します。
これらの色は現代の洋食器にも名残があります。
大陸ヨーロッパ
大陸ヨーロッパのブランドカップは壮美なデザインが多いです。
カップやソーサーの縁が波打っていたり、ハンドル部分が小さいものや特殊な形状をしているものが多く見受けられます。
コーヒータイムを彩るにはうってつけのブランドカップが非常に多いです。特に手書きの絵付けがされているものは絵付師によってニュアンスが異なっており、1点ごとに違いがあるとても魅力的です。
英国のブランド
イギリスのブランドは実用性を重んじた品が多いです。カップの縁は水平でハンドルは大きく指をかけやすい形状になっています。
材質はボーンチャイナと呼ばれる、動物の骨を焼いて灰にしたもの混ぜたものであり、他の材質と比べて強度が高いです。
毎日コーヒーを淹れて飲む方には実用性は非常に重要な要素となります。
イギリスには日本でも人気のウェッジウッドをはじめ、多くの洋食器ブランドがあるのでお気に入りのブランドを見つけてみてください。
日本のブランド
日本の洋食器はイギリスと同様に実用性が高い作りとなっています。
特に大倉陶園のカップは繊細で美しく、日本における最高級の洋食器メーカーとして知られています。
まとめ
柄や形のデザインや、用途・利用シーンなどを基準に好みのカップを選ぶ方法を紹介しました。
自分用かプレゼント用なのか、自宅用かオフィス用なのかなど目的に合わせて好みのカップを見つけて、コーヒータイムを華やかなものにしていただければ幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。